うるしぬりたしろ
うるしを塗ります
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さつまもの、いわてんど

まだまだ先だと思っていたモリオカサマシコ、あっという間に今月です。
益子へ行くこと、モリオカサマシコの仲間に会えること、
楽しみなことは沢山ありますが、中でも私が楽しみにしているのは
Landscape Productsの中原慎一郎さんと我らがHolz平山貴士さんのトーク!
中原さんは平山さんの元上司で、平山さんから聞く中原さんの話は面白い。
他にも人伝に聞く中原さんの話は興味深くて、
いつか直接お会いして話を聞いてみたいなと思っていました。
益子でモリオカサマシコをやることになり、KASAMA∞MASHIKOの企画で
中原さんは笠間益子とも縁があるし、「さつまもの」を益子でやってたし、
平山さん呼んでー!!とお願いして実現してしまいました。
なんて楽しみ♡
今回は「さつまもの、いわてんど」というテーマでお話を伺います。
地元のものをよそへ運ぶ「さつまもの」「いわてんど」を始めたきっかけ、
よその土地での反応や、また地元のもののセレクトのことなどなど。
進行は益子の鈴木稔さん。

トークは11/15(土)16:30~17:30(16:00開場)
ワンドリンク付き1500円です。
ドリンクをご用意するのは六月の鹿です。
おいしいコーヒーと中原さん&平山さんの話をどーぞ。
ご予約はmoriokasamashiko@gmail.com
または08055579225(田代)まで。
モリオカサマシコfacebookページも受け付けております。

個人的にはRelief at Holzの話が聞きたい!
私の中の中原伝説で、平山さんと飲むとき、
その話を聞かせてくれと頼むくらい好きな話。
えっぺ椀のこと

d47museumで開催中の山形展で真室川の甚五右ヱ門芋と一緒に
私が山形時代に作ったお椀が展示されてるとメールを貰いました。
写真を見たらワーッと気持ちがこみ上げて来て、
この展示の前に立ってお椀の話を喋りたい!と思ったのけど
実際にはそんなことできないからここに書きます。

山形県の真室川はかつて漆の産地を目指していた時期があり、
漆の木を植栽し漆器生産の場として平成元年にうるしセンターを作りました。
私はそこの職員として平成11年から11年間働きました。
最初の仕事は汁椀などオリジナルの商品作り。
町のことを何も知らない頃です。
私は町に上手く馴染めず、漆だけあればいいやと
毎日職場と家だけの往復を黙々としていました。
私のくらーい30代前半。

5、6年経った頃かな?
町で郷土料理の掘り起こしの会「食べごと会」が始まりました。
季節ごとに集まってその時期に作るごっつおをお母さんたちが持ち寄って、
その料理の話を聞き(どんなときに作るものなのかなど)、
そして食べる夢のような会です。
えー!この町の人たち、こんなにおいしいもの食べてたの?とびっくり。
町に親しい人が居なかったから知らなかった!
公民館にある器で食べるんだけど味気なく、
次に行くときは自分の漆器を持って行きました。
お母さんたちはこんな立派な器どうやって使ったらいいかわかんない、
と言いながら恐る恐る使ってくれました。
そうしてるうちに町のお母さんたちと仲良くなり、胃袋を掴まれ?
暗かった山形生活が楽しくなってきました。
お母さんたちは私の作ってる漆器を「うちには立派過ぎて」と言う。
町の人に使って貰えるには、何を作ったらいいんだろう?と考えるようになりました。

うるしセンターでは毎年夏休みの時期に山形の芸工大と漆合宿をしていて、
その学生たちも巻き込んで町のための器を作ってみることにしました。
ただ学生任せだときっと打ち上げ花火で終わっちゃう。
そういうのは嫌だったから、キチンと商品になるものを作るため、
半年くらいかけて小林先生や真室川町役場の八鍬さん
(当時の食関係の担当者の方)と何度も何度も話しました。
町の郷土料理のための器、町の郷土料理の特色は何だろう?
餅?でも餅のための皿?お皿かー、お皿は口付けて使わないから面白く無い。
小林先生の意見が面白かった。
真室川では「えっぺけーな(いっぱい食べてね)」とじゃんじゃん盛る。
だから何でも山盛りに見える小振りの器は?なんてちょっと茶化しながら言う。
えー、もっと真面目に話して下さい、嫌ですよー、かっこわるい!と私が言うと、
でも見栄え良く盛るだけの器なんて面白くないし真室川らしさが無いじゃない、
どっかの料亭にあるようなやつなんてつまんないよと小林先生。
それは確かに。作りたいのは地元の食卓のための器です。
いっぱい食べてねというのが真室川のもてなし、
そういえば真室川は具沢山のおつゆがよく出る。
春はタケノコ汁やミズ汁、秋は芋煮、冬は納豆汁、
お椀になみなみとよそってくれます。
お椀なら手で持って直接口を付けて使う器だから漆のいいところが実感し易い、
お!だったらお椀がいい!ということで、大学生へのお題はお椀にしました。
まず学生とお母さんたちで一緒にミズ汁を作る。
そしてうるしセンターのお椀で食べる。
お椀からはミズがはみ出してます。明らかにこの大きさでは用が足りてない。
だってそのお椀は私が町のことを知らないころに作ったお椀で、
そのサイズではミズがはみ出しちゃうことも知らなかったんです。
学生たちに真室川のもてなしを体験してもらってから、
真室川サイズの具沢山でもはみ出さない、ゆったり入るお椀を考えました。
名前は「えっぺけーな」から「えっぺ椀」になりました。
多くの町の人に使って貰いたくて、売り出し時は町民価格を設定し販売しました。
その甲斐あって沢山売れました。
もっと早くあのお椀が作れていればと考えたこともあったけど、
数年間真室川に暮らして、お母さんたちと仲良くなってからじゃないと
あれは出てこなかった。

それから数年経って私は独立して、その後色々あり
うるしセンターは閉鎖されて、えっぺ椀はもう作られていません。
寂しいねぇ。
ええと、ホントはこのお椀にはもっと沢山のエピソードがあるのですが、
文章にするのが苦手で、とりとめなくなっちゃうからこのへんで。

 
ブローチ
もうすぐ三連休。
12日からはひめくりで友人の斉藤幸代さんの個展が始まります。
14、15日は小岩井でCRAFT市とイベント盛りだくさんで、
展示会の準備中の私はそんなに遊んでいられないけどウキウキしてます。
この三連休は盛岡へ遊びに来る人多いんだろうなー。
連休のときはわんこそばと冷麺とじゃじゃ麺のお店は行列になります。
そういうときに限って猛烈に食べたくなるのよね。

わんこそばといえば東家。
東家といえば美味しいカツ丼。
その東家さん本店でわんこブローチを扱って頂いています。

大きさは2種類あります。
大きい方は高さ35ミリ幅20ミリ、小さい方は高さ30ミリ幅15ミリ。
お椀が5個重なっています。
2個並べて着けるとかわいいです。

その東家本店から歩いて7、8分のひめくり、
こちらではだんごブローチを扱って頂いています。

三つのと四つのがあります。
三つのは37ミリ×12ミリ、四つのは50ミリ×12ミリ。
縦でも横でも、二つ並べて着けてもかわいいです。

わんこブローチもだんごブローチも小さなものですが、
お椀と同じく浄法寺漆で仕上げてあります。
木製なので軽くて薄手のシャツにもOKです。
盛岡みやげにぜひどうぞ。



 
台所道具を一生ものにする手入れ術

5月になって緑がぐんぐん伸びて、爽やかになってきたぞとワクワクしたのも束の間、
なぜか30度前後の日が続き、えー?夏?と思えば今は毎日どんより、
肌寒くてグズグズの天気の盛岡です。初夏を返して。
そしてよーちゃん。よーちゃんは今だと1日弱でヨーグルトになります。
家でヨーグルトが作れる!食べても減らない魔法のヨーグルト!な訳は無く、
家で作れるけど牛乳はもちろん買って来る訳で、
そして食べても太らない夢のヨーグルトでも無い。
小腹が空くとよーちゃん食べ続けてたら、やっぱり太った。
何事も加減がいまいちよく分からない。


いつもお世話になっているひとり問屋の日野明子さんの新刊が出ました。
台所道具を一生ものにする手入れ術」という本。
例えばやきもの、使い始めに米のとぎ汁で煮なきゃなんないの?とか
鉄のフライパン使ってみたいけど手入れはどうしたらいいの?が全部解決する!
こういうの、待ってました。
漆器のことも勿論載っています。洗って拭くだけ。
言葉で言ってもピンと来ない方が多いようですが、ちゃんと写真付きで載ってます。

一生ものとよく聞くけど、買ったら一生使えるんじゃなく、
メンテナンスしながら使うと一生ものってことです。
漆器だと使ったら洗って拭く。この「拭く」を省いちゃうと水滴がカタになっちゃう。
きっちり布巾で拭くとツヤも出て来てキレイに使うことが出来ます。
直射日光に当たると塗膜の劣化が早まって、白っぽくなる。
私もかつて出番の少ないお椀をガラス戸の食器棚に重ねて入れておいたら、
くっきり上の段のお椀が日焼けしたことがありました。
これと同じ失敗のケースが日野さんの本に写真付きで出てました。
見てみてください。日光、結構厄介なんです。
こんなふうに漆器のことなら自分で作って使ってるからわかるけど、
ほかの素材のものについてはよく分からないまま使ってる。
普段の「これでいいのかな?」がこの本でクリアーになりました。
おすすめ!

私は金継ぎのことで取材してもらいました。
直して使おうという話です。
大まかな修理の流れと、直した器が紹介されています。
直した器は私の手持ちの器の中から、骨董の蕎麦猪口を朱の漆で仕上げたもの、
小島鉄平さん鈴木稔さんに金継ぎ見本用に器を頂き直したもの、
(小島さん、稔さん、ありがとうございます!)
以前直したcartaさんの器です。
cartaさんの器は安藤雅信さんのお皿で、直しているうちにどんどん好きになって、
普段とちょっと違う直し方をしたこともあり、せっかくだからそれも写真に撮って!と日野さんにお願いしました。
どの器もぺっぴんさんに写ってて嬉しい。
器は壊れずに使い続けられるのが一番だけど、
壊れてしまってもこんなふうにリペアしてまた使えるようになります。
直したいなと思う器がある方は、この本の金継ぎのページを一度見てみて下さい。

昨日今日と上塗り風呂のメンテナンスをしました。
なかなかハードな二日間でした。
お風呂(bathのほう)入って寝ます。